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独立FP、10年目に思う事

2014年4月でわたしがファイナンシャルプランナーとして大阪で独立開業して10年目になります。

まったく金融機関経験がなく、計画性もなく、いきなり独立・開業をしたために、いらぬ苦労をしたかなぁと当時を振り返ると恥ずかしいばかりです(苦笑)。

しかし、悪いことばかりではなく、いろいろな人に助けられて人の優しさや思いやりなどを感じ、自分自身も優しくなったかなぁと思っています。

さて、10年というと長いようで短い、短いようで長い期間です。

つらつらとこの10年をファイナンシャルプランナーの視点で書きたいと思います。

今は時代の流れがとっても速い

ファイナンシャルプランナーとして、個人のお客さまの相談を直接受けているワケですが、10年の間に相談の内容がコロコロと変わっていきました。

特に相談に来られるお客さまの層が変わったという感じはありません。一環して、3~40代の会社員、公務員の方が多く、50代中盤の方がチラホラ、と言った感じです。

ファイナンシャルプランナーとして継続的に続けて行くには、ある一つの分野に特化するのではなく、さまざまな知識と視点を求められているなぁと感じる10年でした。

10年前は保険相談が中心

開業当初は、保険の見直しが主な相談のスタートでした。

当時は保険の来店型ショップなどはなく、インターネットでファイナンシャルプランナーを紹介、派遣するような会社もなかったので、「ファイナンシャルプランナー = 保険の相談に乗ってくれる人」というような雰囲気でした。

最近では、ショッピングモールや駅前などに保険の来店型ショップがあり、そちらで相談される方も多くなっているんじゃないかなぁと感じています。

リーマンショック前後は運用の相談が増えた

リーマンショック前後は資産運用の相談が増えました。

折しも、銀行で投資信託の窓販解禁があったりして、「退職金で資産運用しましょう」(銀行的には「退職金で投資信託を買って!」)というような風潮でしたので、リーマンショック前はわたしのところにも60歳前後の方が「退職金3,000万円でこの投資信託を買いたいとおもってるんだけど、どう思う?」というような、ちょっと乱暴な相談が合りました。

リーマンショック後は「これだけ下がった投資信託をどうしたらいいの?」というような相談もチラホラとあり、投資を銀行員の勧めるがままに購入した方が多かったのを実務上で感じました。

その後、住宅ローンの借換えブーム

リーマンショックで景気が悪くなると、節約志向になったことと、各銀行が住宅ローンに力を入れ始めたことから、優遇金利競争がはじまり、「少しでも金利が安い銀行に」という住宅ローンの借換えブームが起こりました。

新規で購入される方のご相談も、すでに購入する物件が決まっている状態で、「一番有利な住宅ローンはどれですか?」といったような相談ばかりでした。

借換え、新規のローン、どちらの相談でも「金利の低いところを探すのはいいけど、ずっと払っていけるのかな・・・」と心配になるような金額を借りている人が結構いて、ハラハラしていたのを覚えています。

ここ2~3年は長期の視点でサポートを求められる

今は計画性の高いご相談が多くなっています

ここ、2~3年のご相談で多くなったのは、住宅購入の資金計画、老後の資金準備です。

住宅ローン選びの遙か前の、

「いくらくらいの物件なら無理なく払っていけるか」

「老後に心配のないお金をどうやって準備していけばいいか」

「おうちの購入から、その後の返済計画、老後の生活費準備まで」

といったトータルな人生計画や資金計画のご相談が増えてきました。

ファイナンシャルプランニングが求められ、役立つ時代に

わたしが10年前にFP資格を取った時に知った、ファイナンシャルプランニング、ライフプランニングは、「お客さまの暮らしの中で必要なお金のことを、包括的に支援し、お客さまの夢を実現する」ことだと感じました。

最近になって、「包括的支援」を求めていただけるようになって、本当にしたい仕事ができているなぁと実感しています。

求められる情報やスキル、実行力は多岐に渡り、常に新しい情報を収集してお客さまのお役に立つようにするには継続的な努力が必要です。正直に言うと、かなりの労力を使っています。

しかし、お客さまがご相談の時に笑顔になるとき、あんしんした顔を見せてくださったときは本当にわたしも幸せな気持ちになります。

引き続き、「あんしんして豊かな暮らしを実現」するお手伝いをこれからも続けて行かせてもらえたらと思っています。

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