資産運用を行っていると、どうしても日々の値動きが気になってしまう人も少なくありません。
もちろん、ファイナンシャルプランナーである私もついつい経済サイトなどを見て、「お、今日は日経平均上がってるな」とか思ってしまいます(^-^;
しかし、資産運用の目的が老後の生活資金準備など、ずいぶん先のためであるならば、一日一日の相場の値動きなどは気にする必要はありません。
個別の企業の株式などに投資をしている場合は、その企業の業績や将来性などによる株価の変動をチェックする必要があるかと思いますが、投資信託、特に世界の株式や債券に投資をする分散インデックス運用の場合は毎日の値動きを気にする必要はないと考えています。
なぜなら、世界に分散投資する意味は、「世界の経済は世界の人口増加に応じて循環しながら成長する」ということを信じてその恩恵を得るために投資する方法だからです。
もちろん、定期的にチェックをして、場合によっては手を加えることは必要です。これは人間の健康診断でも同じことですよね?
じゃあ、なぜ株価が下がるのか?
人口が増えることで経済が発展するのであれば、個別の銘柄は別として指数では上昇し続けるのではないか?と思う人もいるかもしれません。
これはいろいろな要因がありますが、大きな原因としては、大口の投資、いわゆる機関投資家やヘッジファンドなど、短期的な成績を求められる人たちの行動(売買)によって影響しているのではないかと思っています。
機関投資家やヘッジファンドは人のお金で運用をしています。そのため、年一回など定期的に決算を行って、その期間の成績や状況を報告する必要があります。
この成績が悪いとどうなるでしょうか?預けている人の中には「もっと成績のいい所に移そう」と思う人も出てくるかと思います。
そのような状態だと、「長期で保有していたら大丈夫」ということより、その時その時の成績(上がっている時はより上昇し、下がっているときは下落を抑えることができた)が重要となるからです。
それに比べて私たちはどうでしょうか?もし成績表を付けるとしても、10年後、20年後のお金を使う時に思っている金額に達していればいいのです。
つまり、長い期間をかけて勝負することが出来るという事です。
最大の味方は「時間」
私たち素人には、機関投資家のような知識も素早く情報を得るツールも持つことは現実不可能です。
デイトレーダーのように資産運用そのものを仕事すればそれも可能なのかもしれませんが、本業は別にあります。
そんな私たちがプロの投資家が持つことができない武器は「時間」です。
短期の下落で一喜一憂せずに、目標をしっかりもって時間をかけて運用することが老後資金などのために長期運用する我々に一番大事なことです。