老後の生活費や余裕資金、介護になった時のことを考えてお金を貯めておきたいと思うのは、独身だからとかは関係なく、誰もが思っていることだと思います。
ただ、ファイナンシャルプランナーとしてご相談を受けていると、老後のための貯蓄に対して、女性の方が男性に較べてきちんと考えているので、悩んでいる方が多いようです。
お金を増やす方法はたくさんありますが、リスクが少なく着実に、となると選択肢は減ってきます。
ぱっと思いつくところでは、預金、保険、国債などがあるかもしれません。
しかし、これらの金融商品では、貯めることはできても大きく増やすことはなかなか難しい時代になっています。
このため、ある程度のリスクを取りながら資産を成長させるような金融資産を持つことが必要になっています。
しかし、やみくもにリスクを取るだけでは余計に不安を大きくしてしまうかもしれません。
まずは、万が一に備えて、次にリスクを取りながら資産を増やす行動をとることが大事ではないかと思います。
万が一に備えるのに保険はある程度有効
最近の雑誌や新聞を読むと「独身の人や20代の若い方は保険をほとんどかける必要ない」といった記事が結構出ています。
これは、昔のようにオフィスに保険の募集人さんが自由に出入りできて、積極的に保険を勧めるようなことができなくなっているのが一因ではないかと考えています。
親戚や知人などに保険募集人がいる人であれば、積極的に提案を受けるかもしれませんが、そうでない人の場合、自分自身で保険の必要性を感じなければ、加入するきっかけはないのが今の状況ではないかと考えています。
また、インターネットの情報、特にYouTubeなどでは、生命保険や医療保険不要論や損をさせられているような論調の情報が増えているため、「保険は損だから加入しない」といったような人も増えているのではないかと思います。
もちろん、そのような考え方も間違いではない一方である程度、暮らしの中で万が一のお金に備える方法として生命保険や医療保険、がん保険などに加入するのはリスクへの備えとしてある一定の効果があるかと思います。
特に、医療保険などは、保険料負担と受けることができる保険金額との比較による損得勘定の記事を見かけますが、例えば、収入が減少する老後においての入院や手術による支出を抑えることを目的として加入するのであれば、リスクに備える有効な方法の一つではないかと考えています。
老後資金準備のうち確実性重視の部分を生命保険で準備
また、老後資金準備のための資産運用もすべての資金をリスクの高い商品に充てて準備をするのではなく、ある程度の資金は確実性の高い金融商品で準備をすることで全体ではリスクを軽減させながら、一部は積極的にリターンを狙って行くことが出来るようになります。
万が一亡くなった場合に、金銭的に困る人が居ない場合、死亡保険金が給付される生命保険などは不要と考えるのは間違いではありませんが、確実性の高い金融商品という位置付けで活用する方法もあります。
例えば、生命保険の中でも、終身保険や養老保険などは貯蓄性があり、商品によっては支払った保険料を上回る満期金や解約返戻金を受け取ることができます。
このような商品であれば、老後資金準備の一部として活用が可能かと思います。
しかし、生命保険の場合、保険料の払い込み中やある一定の期間に解約をすると支払った総保険料を下回る解約返戻金しか受け取ることができない場合があります。
確実性が高いとはいっても、銀行の預金商品のように原則元本保証の商品ではありません。
ある条件まで保険料を払い続けることができるのか、ある程度の期間保有し続けることができるのかは確認する必要があります。
リスクに備えた上で積極的な資産運用も
ケガや病気のリスクなどに備えた上で、老後のためのお金の準備をしていく上では、預金や保険商品だけでは、大きく増やすことができません。
増やすことができないという事は、預金や保険商品で老後資金準備を行うと毎月老後のために準備するお金を多く用意する必要があります。
もし、20年間で2000万円を用意したいと思うと、毎月約83,000円必要になります。
これを年利3%で運用することができれば、毎月の準備額が62,000円になり、21,000円も負担が減ることになります。
逆に言えば、年利3%の運用ができれば、現役時代に使えるお金が21,000円増えることになるのです。
老後のためにお金を準備することはとても大事なことですが、現役時代に楽しむことも大事です。
老後もあんしん、今も楽しく過ごすために、ある程度資産運用を取り入れることはとても大事です。
ファイナンシャルプランナーに相談を!
ファイナンシャルプランナーは、あなたの収入や支出だけでなく、お金に対する価値観や、ライフスタイルに合わせて、老後資金準備のアドバイスを行う、家計のお金の専門家です。
保険だけ、資産運用だけでなく、現役時代から老後までの長い期間のキャッシュフローを考慮しながら、あんしんして豊かなら暮らしを実現するための総合的なマネーアドバイザーです。
なかなか自分一人ではお金のことを決められない。ネットで調べても情報が多すぎてどれが正しいのかわからない。自分の場合はどんな方法がいいかわからない。といった人は是非ファイナンシャルプランナーに相談して、自分らしい老後資金準備を一緒に考えていきましょう。