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MRI事件を見ても『分散投資』が大事

投資が結構好きな大阪のファイナンシャルプランナー中野です。

投資家や投資家をサポートする人にはビックリするニュースがありました。『資産運用会社「MRIインターナショナル」が不正を行い顧客の資産を消失させた』というものです。

消失額は約1300億円といいますから、AIJ問題の時の消失額に匹敵する金額です。個人の投資家が直接影響をうける事件としてはこれまでで最大級なのではないでしょうか。

もし、MRIの商品を保有されていて被害に遭われた方が読まれていたら大変申し訳ないのですが、今回のことを元に資産運用をする上で注意しないといけないことを考えていきましょう。

リターンが大きいものはリスクも大きい

MRIインターナショナルが提供していた商品の運用利回りは8~10%もあったといいます。非常に高利回りですから相当のリスクがないとおかしいワケですが、元本保証「的」なことをうたっていました。

なかなか考えにくいとは思いますが、このような場合、パンフレットやホームページ掲載されている情報の他に「他にリスクがある」と考えた方がいいと思った方がいいと思います。

わたしより年配(わたしは41歳)の方は、過去の定期預金が6%を超える時代をご存じなので、
「日本にはなくても世界には元本保証で6%、8%、10%の金融商品があるかもしない」と思われる方もいらっしゃるかもしれませ。
しかし、現実問題として「そんなものがあればみんなしてる」はずなので、「ない」と断言してもよい
のかもしれません。

一般的なリスクとして考えられるのは、
・投資した資金がある一定期間戻ってこない(解約できない)流動性リスク
・投資対象となる国や地域の地政学的リスク(政治の問題や、地震などの地域特有のリスク)
・商品を運用している運用会社のカンパニーリスク(会社の信用度、倒産などのリスク)

があるワケですが、今回の事件ではカンパニーリスクが発生したと言えると思います。

個人的な感覚ですが、10%の利回りがある商品ならリスクは±5~60%(つまり、一年で半分になってもおかしくない)くらいではないかと思います。

リスクの「軽減」には分散投資!

今回のMRIインターナショナルの問題では企業のモラルによって資産を失うことになったわけです。

この企業の経営やモラルに対してのリスクを軽減する方法としては、「ひとつの会社や商品に集中して保有しない」という分散投資がリスクを軽減する唯一の方法ではないかと思います。

たとえば、1,000万円を投資する場合でも、1つの商品に1,000万円を投資するのではなく、10の商品に100万円ずつ投資をするのです。
もちろん、完全にリスクを消し去ることはできませんが、10に分散していれば、そのうち1つが今回のようなことがあっても9つは残ることになります。

大事なことなので、もう一度書きますが、「完全にリスクは消し去ることはできません」

軽減はできてもゼロにすることはできないのです。しかも、1つの商品に投資しておけば管理もラクですが、10の商品の投資することは、探すのも面倒ですし管理も煩雑になってしまいます。
しかし、資産が0(ゼロ)になることを少しの手間で回避することができるのであれば、是非分散投資をしておくべきだと思います。

運用で一つの投資先に集中させてしまう原因はブレーキ役がいないからだと考えています。

MRIへ多額の資金を投資された方も初めは慎重に1口か2口くらいしか投資されていなかったのかもしれません。
しかし、利回りの良さを知ってしまい、「慣れ」が出てしまい、追加出資をしているうちに大きな投資額になったのではないかと思います。

商品を販売する側は「他にもいい運用会社がありますよ」「ウチの商品ばかりに投資しないでください」とは言わないでしょう(言ったらクビだと思います)。

ファイナンシャルプランナーや投資助言業者にアドバイスをもらうだけが方法ではありません。

周りの人、例えばご家族や友人、知人などにも話をしてみてください。
「そんな都合の良すぎる商品はないよ」と友達から言われたら、ハッと我に返るかもしれませんよ。

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