火災保険料がなぜあがっているの?
一般的に「火災保険」と言われていますが、マイホームにかけている保険は、正確には「家庭総合保険」といわれるもので火災以外に、風災や水災などの自然災害、盗難・破損・汚損などの偶然な事故に対する補償がセットになっている保険です
最近は台風などの自然災害が多発していることや、資材価格・人件費などの上昇による修理費高騰などのため、保険金の支払いが増えています
このため、損害保険各社でつくる損害保険料率算出機構は2023年6月28日、個人向け火災保険料の目安となる「参考純率」を全国平均で13%上げると発表しました。
実際、知人の自宅(少し古い木造一戸建て)の5年契約の保険が最近満期を迎えたのですが、保険料は5年前の倍以上になってしまっていました
保険料を抑えるには
火災保険(家庭総合保険)更新は決して、同じ補償内容で更新する必要はありませんので、更新時期を機会に加入している火災保険(家庭総合保険)の保障内容を確認し、補償の見直しをしてみるのもいいでしょう
補償範囲を見直す
前述のように、火災保険(家庭総合保険)は火災保険だけでなくさまざまな事故に対しての補償を受けられるようになっていますが、コースや特約の付加などで保障範囲が変わります
火災保険(家庭総合保険)は多くの損害保険会社では基本の補償として
- 火災、落雷、破裂、爆発
- 風災、雹災、雪災
- 盗難(通貨などの盗難)
の基本プランに
- 建物外部からの物体の落下、飛来、衝突など
- 給排水設備の事故などによる水漏れ
- 騒擾(そうじょう)、労働争議に伴う暴力・破壊行為
さらに
- 水災
をセットするプランを選ぶことができます
また、特約で
- 破損・汚損被害等補償
- 臨時費用保険金補償
- 失火見舞費用保険金補償
- 類焼損害補償特約
- 地震火災費用保険金補償特約
など、さまざまな補償を特約で付加することもできます
(保険会社によって、セットのプランや特約名、補償内容などは異なる場合があります)
大事なマイホームであることや、家を購入した時は購入費用に比べて保険料は少額に思えて、保険営業マンに言われるままにや、多少の金額であればいろいろな補償に加入しておいた方がよいと思って過剰に特約などを付加してしまっていることも考えられますので、「本当に必要な補償」をしっかりと考えて加入している内容との差異があれば見直しをするといいでしょう
補償額を見直す
建物に対する火災保険(家庭総合保険)の補償額は基本的に建物が建っている地域と床面積で決まります
ただし、この補償額は標準値のようなもので、この標準値を元に各保険会社が定める範囲で増減できるようになっています
例えば、標準額2,000万円、増減額±30%とすると補償額は1,400万円~2,600万円の範囲で自由にきめることができます
(範囲を超えた金額での加入もできる場合がありますが、少なくなりすぎると部分保険となって、損害の全額が補償されない可能性があることや、超えるような補償額を設定する場合には、理由書の提出や建物額が確認できる資料などの提出を求められる可能性があります)
保険料だけで決めないように注意しましょう
自然災害の多発などにより、保険料負担が大きくなっているなかで、「保険料をなるべく抑えたい」ということで補償内容をあまり考えずに補償内容を削りすぎないように気を付けましょう
特に今は、自分自身でウェブサイトで保険プランを作り保険料を確認することができますが、保険料だけで補償の内容を決めてしまうと、万が一のときに「保険に入ってたけど出なかった」なんてことにもなりかねません
補償内容などをしっかりと説明してくれる、信頼のできる人に相談し、必要な補償が確保しながら保険料を抑えるようにしましょう