金利上昇したから変動金利から固定金利に変えた方がいい?

先日NHKの取材を受けたのですが、内容は「金利上昇のことをテレビとかで見たので固定金利に変えた方がいいでしょうか?」という質問です。

同じような質問を多くのお客さまからもいただいていたので、そのお話をさせていただきました。

お客さまの話を聞くと「テレビで金利が上がるって言ってたから」とおっしゃる方が多いので、かなり色々な所で報道されているのかと思います。

正しい金利の仕組みを知ろう!

住宅ローン金利はどうやって決められているかご存じでしょうか?

実は、住宅ローンの金利は銀行などの金融機関が自由に決めていいことになっています。

なので、「変動金利はここが安い」「10年固定ならここがオススメ」となるのです。

しかし、概ね各金融機関が指標にしているものが2つあります。

それが、
「短期プライムレート」と
「長期金利」
です。

何が違うかと言うと、金利の長短で使う指標が違います。

変動金利や期間の短い期間固定金利は短期プライムレート(短プラ)を基準に決めていて、
10年以上の固定金利は長期金利を基準にして決めています。

最近ニュースで話題となっている「金利が上昇している」というのは、実は「長期金利」の方の金利が上がっていることが報道されています。

これに対して、短期プライムレートは今のところ動いていません。

ですので、変動金利で借りている人の金利がすぐに上がるというわけではありませんので、きちんと支払いの計画を立てて、繰り上げ返済の準備を着実にできているのであれば、変動金利で借りている人が、慌てて固定金利に切り替えたり、借換えをする必要はないと思っています。

しかし、金利は景気が良くなれば上がるものですので、これを機会にもう一度住宅ローンについて考えることはとってもよいことだと思います。

特に、10年以上借りていて、一度も見直しをしたことがない人は是非、チェックしてみてください。

住宅ローン選びは金利の高い低いだけで決めるずに、自分の性格や近い将来の支出の増減なども考えて金利タイプを選ぶことが大事です。

例えば、お金があるとつい、使ってしまい貯金することができない人は固定金利の方がよいかもしれませんが、固定金利を返しているつもりで変動金利での支払額との差をきちんと貯金して繰り上げ返済の資金を作ることができる人は変動金利の方が有利に返していくことができるかもしれません。

また、家計の状況や将来の支出(例えばお子さまの教育費や自分の奨学金の返済、車の購入など)も考えた上で選択する必要があります。

ファイナンシャルプランナーは、住宅ローンの仕組みや金利の良い悪いだけでなく、あなたのライフプラン、生活設計も含めたアドバイスをしています。

テレビのニュースや友人や家族からの情報をきっかえに大きな支出である住宅ローンの事を考えることは大事ですが、報道に惑わされずしっかり自分自身の性格やライフプランにあった金利タイプを選んでくださいね。

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この記事を書いた人

中野 敦成のアバター 中野 敦成 ファイナンシャルプランナー(FP)

「この知識をたくさんの人に知って欲しい。そして、生活を豊かに、夢をあきらめず実現して欲しい。そのためのお手伝いをできる仕事がしたい!」と思い、金融機関で勤めた経験もなく勢いのまま会社を辞め、独立系ファイナンシャルプランナー(特定の保険会社や金融機関などに属さないFP)として大阪で2005年に開業。
長年、サービス提供を行っていく中で、先輩FPや仲間のFP、税理士や司法書士などの専門家のアドバイスやサポートを受けて、相談技術や相談実務で役立つFP知識を増やす。
ファイナンシャルプランナーはお金の専門家として責任を持ち、お客様とお会いして相談をお受けいただいた前より、ホッとした表情や笑顔でお帰りになるお客様の顔をみて「やっぱりファイナンシャルプランナーという職業はいい職業やな」と日々実感している。

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